今年上半期の大豆や鉄鉱石などの第一次産品輸出は、国際コモディティ価格が減少しているにも関わらず、輸出全体の50.8%に達して1980年以来で初めて50%を突破、2002年の第一次産品輸出は僅かに25%、昨年は47.5%に達している。
今年上半期の工業製品などの完成品の輸出は、輸出全体の34.4%と1980年以降では最低の比率まで減少してきており、連邦政府の工業振興政策や税制問題などが進展していないためオランダ病の様相に近づいてきている。
6月の貿易収支は23億6,500万ドルの黒字を記録したにも関わらず、上半期の貿易収支は24億9,000万ドルの赤字を記録、アルゼンチンとの貿易収支は、アルゼンチンが外貨流出を防ぐために自動車などを中心に保護貿易政策を採用している影響で、前年同期の5億2,300万ドルから3億8,400万ドルの黒字に減少している。
しかし6月の米国向け輸出は、米国の景気回復に伴って完成品を中心に前年同期比3.5%増加、上半期の米国向け輸出は11.4%増加、過去11カ月間のうち9カ月間の輸出が増加している。
上半期の鉄鉱石の国際コモディティ価格は13.5%減少、トウモロコシは28.8%減少、粗糖は14.4%減少、大豆は4.2%減少、パルプは5.1%減少、また上半期の完成品輸出は10.5%減少している。
国内の石油派生品需要を満たすために国内販売価格よりも高い価格の石油派生品輸入を過去数年間に亘って余儀なくされており、上半期の石油派生品の貿易赤字は、87億ドルと前年同期の119億ドルから減少してきている。(2014年7月2日付けヴァロール紙)