全国工業連合(CNI)並びに通商研究センター(Funcex)の調査によると、2013年の鉱工業部門のパーツやコンポーネント、消費財の輸入が工業製品輸出を上回る金額に達している。
鉱工業部門の21セクターのうち11セクターで工業製品輸出が消費財などの輸入を下回っているが、鉱業セクターの輸出は輸入を上回っている影響で鉱工業部門の貿易収支赤字を軽減している。
2013年の輸入工業製品のブラジル国内販売比率はドル高の為替にも関わらず、22.3%と2012年の20.7%から約2.0%増加、昨年の鉱工業部門の貿易収支は540億ドルの赤字を計上、しかしハイテク製品の貿易収支赤字は930億ドルに達している。
ブラジルには世界のトップレベルのハイテク企業が軒並み進出しているにも関わらず、輸出基地としてブラジルに進出しているのではなく、ブラジルの2億人近い大消費地のマーケットに注目して進出している。
ブラジルの貿易収支は鉄鉱石などの鉱物資源の輸出並びに農畜産製品の輸出比率が拡大してきている一方で、国内産業保護のための政策を導入して益々輸出競争力を失ってきて工業製品の輸出比率が減少してきており、オランダ病化が懸念されてきている。(2014年3月19日付けヴァロール紙)