全国セメント工業組合(SNIC)の発表によると、昨年のブラジル国内のセメント販売は連邦政府の大衆住宅プロジェクトなどが牽引して、前年比7.3%増加の6,350万トンに達して記録を更新した。
ブラジル国内のセメント販売は2006年から好調に推移しており、輸入セメント販売を合わせると前年の6,000万トンから6,400万トンを上回ると見込まれている。
2006年のセメント販売は4,100万トンであったが、昨年は56%増加の6,400万トンと最低サラリーのインフレ指数以上の上方調整による所得の増加、大衆住宅プロジェクト"私の家、私の暮らし"、住宅・建材向けクレジットの拡大や住宅建設ブームなどが販売増加に結びついている。
昨年12月の国内販売は前年同月比3.5%増加の500万トン、ブラジル国内には14の国内外メーカーがワールドカップ、オリンピックや大型インフラ整備プロジェクトが目白押しであるために、マーケットシェア確保にしのぎを削っている。
ブラジルのセメント業界ではヴォトランチン社、ジョアン・サントス、カマルゴ・コレア傘下のインテルセメント、Lafarge、Cimpor並びにHolcim社がマーケットシェア争いを演じており、ブラジル国内には79のセメント工場があり、生産能力は7,800万トンと予想されている。(2012年1月10日付けヴァロール紙)