ヴァーレ社並びにペトロブラス石油公社は、セルジッペ州の州都アラカジュ市から僅か37キロメートル離れたロザリオ・ド・カテテ市のカリウム鉱山の共同開発で合意に達した。
このカルナリッタプロジェクトと命名されたカリウム鉱山の開発には、40億ドルを投入して30年間に亘ってヴェーレ社が生産を予定、しかし、開発プロジェクトの合意に達するまでに5年間を費やしていた。
カルナリッタプロジェクトでのカリウム鉱の年間生産は120万トンが見込まれており、30年間で170億ドルに達するカリウム鉱の輸入減少に結びつくと予想されており、ブラジルにとっては肥料の貿易収支改善に結びつく。
ブラジルは肥料の三要素である窒素並びにリン酸、カリウムの70%を輸入に依存、特にカリウム鉱の輸入は90%に達しており、国際コモディティ価格の変動や中国を筆頭に資源確保競争にさらされていたが、今後はカリウムの安定供給が可能となる。
ヴァーレは既にセルジッペ州のシルヴィニタ鉱山でカリウム鉱を生産しているにも関わらず、2015年に同鉱山のカリウム鉱が枯渇すると予想、カルナリッタプロジェクトによるカリウム鉱の生産は2016年から開始が予定されている。
ジウマ・ロウセフ大統領は「例えようもないほど素晴らしい合意であり、今のところ肥料は輸入に依存しているが、このプロジェクトで大幅に改善できる。21世紀はエネルギー並びに食糧の世紀であり、計り知れない埋蔵量の岩塩層下原油の石油生産での輸出拡大や国産の肥料生産による食糧増産が可能となる」と強調している。(2012年4月24日付けエスタード紙)