昨年のサンパウロ市内の住居用の住宅並びにアパートのインフレ分を差引いた実質販売総額は、前年比15.3%減少の133億レアルとなって、過去5年間では最低となっている。
サンパウロ州住宅建設業者組合(Sinduscon)のクラウジオ・ベルナルデス組合長は、今年の住宅販売をGDP比3.5%から5.0%増加を予想している。今年のアパート販売の傾向として、4寝室の高級アパート販売の増加を予想している。
サンパウロ市内の住宅建設業界では、人件費の高騰や優秀なエンジニア不足、過当な競争、住宅用地の値上がりなどで製造コストが上昇しているために、収益率が圧迫されている。
昨年のサンパウロ市内での住宅販売は、前年比21.2%減少の2万8,400軒、2005年以来の住宅販売の77%は2寝室並びに3寝室であったが、特に2寝室が46.8%を占めていた。
しかし、新築住宅の建設コストや住宅価格の上昇に伴って、住宅購入希望は新築住宅購入から中古住宅向けへとクレジットが拡大してきているために、中古住宅販売の増加が見込まれている。
サンパウロ商用・住宅不動産売買・賃貸・管理業者組合(SECOVI)では、昨年、サンパウロ市内では前年比1.3%減少の3万7,700軒が売りに出されたが、そのうちの63.3%は2寝室であった。(2012年3月7日付けエスタード紙)