プライベート・エクイティ最大手の米国Sam Zell投資ファンドとブラジルのGPインベスチメント社がGafisa社の資産買収交渉を行っている。
Gafisaの低価格住宅ブランドのTendaの資産買収の可能性はあるが、5年前に立ち上げた高級住宅ブランドAlphavilleの資産売却交渉は行わないと予想されている。
昨年の建設・不動産会社の株価は軒並み大幅に下落して、時価総額が大幅に減少しており、同業界の平均株価は43%下落、同社の株価は66%下落、また業界各社は大型プロジェクトのための負債も抱えている。
しかし同社とSam Zell投資ファンドとブラジルのGPインベスチメント社との資産買収交渉が金融業界に流れたために、昨日の同社の株価は5.74%高騰の5.34レアル、今年はすでに29%高騰、しかし2010年末の株価12レアルからでは半値以下となっている。
またGafisaの昨年1月から9月までの純益は前年同期比67%減少、昨年9月末の総資産に対する負債比率は75%まで達している。昨年第3四半期のTendaによる低価格住宅建設は324軒で4,900万レアルと、前年同期比では90%も減少している。
同社では高級住宅ブランドAlphavilleは今後5年以内に60都市でコンドミニアム建設を計画している。GPは1997年にGafisaに資本参加、2004年に経営権を握ってサンパウロとニューヨークにおいて、新規株式公開(IPO)で20億レアルを調達、しかし2007年には同社から資金を引上げていた。
一方のSam Zell投資ファンドは2005年に32%の資本参加、その後は同社株を少しずつ放出、2010年には完全に資金を引上げていた経緯があり、株下落や資金繰りに困難をきたしている同社に再び、参入する。(2012年2月3日付けエスタード紙)