サンパウロ住宅不動産売買・管理業者組合(SECOVI)の発表によると今年上半期のサンパウロ市内の住宅販売は前年同期比31.3%の1万1,680軒に急減、2005年以来では最も販売軒数が少なかった。
同組合では今年の住宅販売件数を3万2,000軒と2006年から昨年までの販売軒数2,000軒の減少を予想、この販売減少は昨年の販売プロモーション、容易なクレジットや雇用の増加で、初めて住宅を購入する人が増加していたためと見込まれている。
また今年の住宅販売減少は大衆住宅販売の"私の家、私の暮らし"プロジェクト2による販売の減少、インフレ圧力や高金利等の要因でCクラスの購買層も慎重に検討してきていることも要因となっている。
昨年末のアパート販売は1棟を完売するのに1カ月、地の利の良い物件では1週間で完売、建設・不動産会社も景気の先行き減速を見込んで慎重になってきており、昨年上半期は前年比66.6%増加の1万3,581軒を販売していた。
7月の過去12カ月間のサンパウロ市内の新築物件の1平方メートル当たりの販売価格は28.6%と大幅に増加、昨年下半期は18.3%、今年上半期は8.6%とそれぞれ増加して、全国建築コスト指数(INCC)の5.6%、広範囲消費者物価指数(IPCA)をそれぞれ大幅に上回っている。(2011年8月31日付けエスタード紙)