今年下半期に今後5年間の投資計画を発表するヴォトランチングループはパルプ、セメント並びに非鉄金属部門に投資を集中、過去には最先端テクノロジー分野やバイオテクノロジー分野に投資を試みたが、すでに撤退している。
同社の今年の投資総額は50億レアル、そのうち29億レアルを2013年までに11ヵ所のセメント工場を建設、すでに国内のセメント生産では50%以上のシェアを握っているにも関わらず、更にシェアを拡大して販売価格決定権を把握する。
昨年の同社の売上は295億レアル、24カ国で事業を展開して海外進出を加速、セメント生産では世界8位、オレンジジュース並びに短繊維パルプでは世界トップ、亜鉛生産では世界5位となっている。
昨年のヴォトランチンの企業の利益水準を示す指標のひとつで税引き前利益に支払い利息と減価償却費を加算したEBITDAは前年比20%増加の66億レアルに増加している。
EBITDAの増加には内需好調で住宅建設やインフラ整備部門が牽引してセメント、鋼材やアルミの生産増加やコモディティ価格の上昇などが大きく寄与している。
昨年、ヴォトランチンはペルーの亜鉛や銅生産のMilpo社、世界13カ国でセメント事業を展開するポルトガル資本のCimpor社に資本参加して国際化を進めている。(2011年3月1日付けエスタード紙)