昨年のヴォトランチングループの純益は金融危機で大幅に落ち込んだ2008年の1,400万レアルから47億レアルに回復して、2007年の48億レアルのレベルまで達している。
今年の同グループの純益はコモディティ商品価格の回復、企業の利益水準指標となる税引き前利益に支払い利息と減価償却費を加算したEbitdaの改善などで大幅な増加が見込まれている。
昨年のグループの売り上げは前年比18%減少の286億レアルであったが、純益は大幅に増加、投資は年頭の44億レアルを大幅に上回る55億レアルでアラクルース社の買収、水力発電所への投資、パルプ工場、2セメント工場並びに製鉄所を建設した。
今年の投資は45億レアルを見込んでおり、特にパルプ、セメント並びに鉄鋼生産に投資を集中して行う予定であり、過去3カ月間でセメント部門のアルゼンチンのAvellaneda社並びにウルグアイの Artiga社を買収、カマルゴ・コレア社と共同でポルトガルの Cimpor社の最大の株主となった。
Cimpor社は新興国の中国、インドやトルコなど世界10カ国で事業を展開しているために、海外でのセメント事業拡大の足掛かりをつくった。
エネルギー部門は長年に亘って事業を展開しているが、アンドラーデ・グッチエレス社と共同で世界3位の発電能力を擁するベロ・モンテ水力発電所の入札に参加する。(2010年3月18日付けエスタード紙)