1990年から連邦貯蓄金庫(Caixa)は、勤続期間保障基金(FGTS)の住宅購入向けクレジット独占、大衆住宅建設プログラム“私の家、私の暮らし”(MCMV)向けクレジットに使われていたが、月収が1,800レアルまでの低所得層向けラベル1(Faixa1)向け支払い遅延は拡大して管理が等閑にされている。
ジャイール・ボルソナロ政権発足と当時に設けられた経済省の勤続期間保障基金(FGTS)担当のイゴール・ヴィラス・ボアス・デ・フレイタス理事は、FGTS資金は労働者にとってリターンの高い投資をする必要があると強調している。
2017年の連邦貯蓄金庫の住宅購入向けクレジット総額のマーケットシェアは、ブラジル貯蓄貸付システム(SBPE)並びに金利が最も低い勤続期間保障基金(FGTS)の住宅購入向けクレジット独占で、69.0%と圧倒的な首位を維持していた。
連邦貯蓄金庫は勤続期間保障基金(FGTS)の積立金の1.0%を住宅向けクレジットとして独占、2018年の住宅向けクレジット総額は51億レアルに達していた。勤続期間保障基金(FGTS)は住宅向け並びに上下水道、インフラ整備部門向けだけに使用が許可されている。
労働者党(PT)政権の補助金のシンボルであった大衆住宅建設向け資金として、2009年~2018年には総額1,130億レアルに達していたが、連邦政府の財政悪化に伴って2020年の予算は、今年の半分に相当する僅か27億レアルまで削減されている。(2019年9月10日付けエスタード紙)