ブラジル建設材料工業協会(Abramat)では、今年上半期の建材販売は前年同期比7.1%と大幅に減少した影響で、今年の建材販売は前年比5.0%減少の1,600億レアルへの下方修正を余儀なくされている。
今年の建材販売は、国内経済リセッションからの回復遅延やラヴァ・ジャット作戦によるゼネコン大手の企業活動停止、インフラ整備並びにロジスティック整備部門向けのクレジット縮小、失業率の増加や家庭収入の減少などの影響で、4年連続での前年割れ予想で2004年の水準まで低下すると予想されている。
今年上半期の建材販売は前年同期比7.1%減少、基本建材販売は7.6%減少、付加価値の高い仕上げ用建材は6.3%減少、セメント販売は8.8%減少の2,600万トンに留まっている。
今年上半期の輸出を含むセメント販売は、前年同期比9.0%減少の2,860万トンまで落ち込んでいると13セメントメーカーが加盟する全国セメント工業組合(SNIC)のパウロ・カミーロ・ペーナ会長は指摘している。
6月のセメント販売は8.6%減少の450万トン、6月の過去12カ月間のセメント販売は9.8%減少の5,490万トン、今年のセメント販売は前回予想の5.0%~9.0%から5.0%~7.0%に上方修正している。
全国建材販売業者協会(Anamaco)では、今年上半期の建材関連の小売販売は前年同期比4.0%増加、今年の小売販売は5.0%増加を予想、しかしブラジル建設材料工業協会(Abramat)では、6月の過去12カ月間の建材販売は8.9%減少、6月の小売販売も5.4%減少している。
ブラジル建設材料工業協会(Abramat)の統計によると、2004年~2013年の建材販売は2009年を除いて前年比増加を記録していたが、2016年の建材販売は前年比11.9%と二桁台の落込みを記録していた。(2017年7月11日付けヴァロール紙)