不動産業界の企業が加盟するサンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)の発表によると、10月のサンパウロ市内の新築住宅売出軒数は、前年同月比25.3%増加の2,200軒に達し今年の月間販売では最高となっている。
2015年のサンパウロ市内の新築住宅売出軒数は2万3,000軒、今年は昨年を大幅に下回る1万6,000軒予想、しかし2007年~2013年の平均新築住宅売出軒数は、3万軒~3万5,000軒で推移していたとSecovi-SPエコノミストのセルソ・ペトルーシ氏は説明している。
今年10月の新築住宅販売軒数は、昨年から需要減少による新築住宅購入減少が継続していたため前年同月比35.5%と大幅に増加したものの、継続する経済リセッションで今後の予想が難しいとセルソ・ペトルーシ氏は説明している。
10月の住宅購入増加は長期にわたる買え控えによる反動並びにインフレ指数の鎮静、住宅購入金利減少が牽引した一方で、11月の住宅販売は前月を下回るとSetin社のエドアルド・ポンペオ取締役は予想している。
ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、11月の一般消費者の景況感を図る消費者態度指数(ICC)は6カ月連続で上昇していたが、一転して3.3ポイント減少の79.1ポイントを記録して景気回復基調にはなっていない。
また今後数カ月間先の消費者態度指数(ICC)は、4.9ポイント減少の87.7ポイントに留まっており、今年の住宅購入の解約件数は20%と昨年の8.0%から大幅に上昇している。
今年1月からのサンパウロ市内の新築住宅売出軒数の推移では、1月は956軒、2月はカーニバルの影響で171軒に留まったが、3月から回復傾向となり565軒、4月は695軒、5月は1,166軒、6月は2,178軒、冬休みの7月は1,099軒に減少、8月は1,177軒、9月は2,165軒に回復、10月は2,217軒で今年の月間最高を記録している。(2016年12月13日付けエスタード紙)