ブラジル建設材料工業協会(Abramat)では、今年の建材販売は前年比11.0%~12.0%減少すると前回予想から大幅な下方修正を余儀なくされており、今年の建材販売は2007年の水準まで低下すると予想している。
今年の建材販売は国内経済のリセッションやラヴァ・ジャット作戦によるゼネコン大手の企業活動停止などの影響で販売量並びに建材価格がともに減少すると予想、仕上げ建材販売は前年比11.5%減少、材料・基礎建材販売は10.5%減少するとAbramat協会のワルテル・コヴェル会長は予想している。
また今年の建設業やゼネコン向け大口建材販売は、インフラ整備並びにロジスティック整備部門向けのクレジット縮小、失業率の増加や家庭収入の減少などで前年比6.0%~7.0%増加に留まると予想されている。
住宅関連建設・不動産向け販売は住宅ブーム衰退に伴って大手住宅建設会社が投資を控えている影響で、今年の住宅・不動産業界向け建材販売は14.0%と大幅に下落すると予想されている。
今年初め10か月間の建材販売は前年同期比12.3%増加、また2016年の建材販売は4.0%~5.0%増加に留まると予想、特に2016年下半期には住宅建設向けクレジット緩和が期待されている。
10月の過去12か月間の建材価格は前年同期比僅かに6.0%増加に留まってインフレ指数の9.0%~9.5%を下回り、2004年以降では初めて建材価格調整がインフレ指数を下回った。(2015年11月19日付けヴァロール紙)