不動産業界の企業が加盟するサンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)の発表によると、今年初め5か月間のサンパウロ市内の新築住宅販売は、インフレ指数高騰による一般家庭の実質賃金の減少並びに正規雇用者の失業率の増加に伴って前年同期比11.4%と大幅に減少している。
また今年初め5か月間のサンパウロ市内の新築住宅売出軒数は前年同期比18.6%減少、一方で新規住宅在庫は2万8,100軒に達して今後の住宅価格や賃貸価格減少を誘発する要因になると予想されている。
サンパウロ不動産関連業者組合(Secovi-SP)のクラウジオ・ベルナルデス会長は、今年のサンパウロ市内の新築住宅販売は前年比15%~20%、新築住宅売出軒数は23%~25%それぞれ減少すると予想している。
サンパウロ州不動産仲介業者協議会(Creci-SP)の調査によると、5月のサンパウロ市の中古住宅販売は、新規住宅クレジットの70%を占める連邦貯蓄金庫の住宅購入向けクレジットの金利引き上げ並びに与信審査の強化の影響を受けて前月比4.43%減少している。
ブラジル国内20都市の広告に掲載された販売価格を基にまとめられる1平方メートル当たりの不動産価格動向を取り扱う「FipeZap」によると、6月の新築住宅の賃貸料金は前月比0.64%減少、6月のサンパウロ市内の賃貸住宅件数は前年同月比43.5%増加の3万2,936軒に達している。(2015年7月15日付けエスタード紙)