昨年の建設業部門のGDP伸び率はサッカーのワールドカップや一般消費者の景況感の悪化などの要因で5.0%マイナスを記録して1992年のGDP伸び率マイナス5.8%に次ぐ低い伸び率を記録している。
連邦警察の特別捜査「第7次ラヴァ・ジャット作戦」によるペトロブラス石油公社の汚職疑惑による大手ゼネコンの投資継続が困難になると予想されており、今年の建設業界は昨年並みのGDP伸び率にとどまると予想されている。
ゼツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済協会(Ibre-FGV)建設プロジェクト部門のアナ・マリア・カステロ コーディネーターは昨年の建設業部門の建材消費量は5.7%減少、GDP伸び率はマイナス5.2%と予想している。
サンパウロ州住宅建設業者組合(Sinduscon)の発表によると、昨年上半期はワールドカップ関連の建設で雇用は好調に推移していたにも関わらず、昨年1月から10月の建設業部門の雇用は2.7%減少となっている。
ブラジル建設業会議所(Cbic)では、昨年の建設業部門の売上は住宅販売低下が牽引して前年比28%減少、特にワールドカップ開催中に昨年6月と7月の販売低下が顕著であった。
今年のブラジルのGDP伸び率はマイナス1.2%が予想されており、またラヴァ・ジャット作戦による影響で建設業部門のGDP伸び率はマイナス9.4%とエコノミストのマリアナ・オリヴェイラ氏は予想している。
サンパウロ州住宅建設業者組合(Sinduscon)では今年の建設業部門の雇用は前年比マイナス2.0%、建設業部門向け建材生産はマイナス1.5%を予想している。(2015年3月4日付けヴァロール紙)