サンパウロ商用・住宅不動産売買・賃貸・管理者組合(SECOVI-SP)の統計によると、4月のサンパウロ市内の新築住宅販売は、ヨーロッパの財政危機並びに今年のブラジルの国内総生産(GDP)の伸び率の大幅な下方修正などの要因で、雇用の先行き不安による住宅の購入に慎重になってきている可能性もあり、前年同月比では13.4%減少、前月比でも9.7%減少している。
昨年8月から継続する政策誘導金利(Selic)の切下げ並びに連邦貯蓄金庫(Caixa)による住宅購入クレジット金利の引下げにも関わらず、4月の住宅販売は伝統的に3月よりも落ち込むことも販売の減少につながっているとSECOVI-SPのロベルト・アカサワ部長はコメントしている。
しかし、今年初めの4カ月間のサンパウロ市内の新築住宅販売は、前年同期比12.5%増加の7,407軒、今年の住宅販売は昨年の2万8,000軒を10%上回ると予想されているが、2010年の3万5,000軒には達しないと見込まれている。
5月の住宅販売は、Caixa金庫が新築住宅購入フェアの開催などを実施したために、4月の住宅販売を上回ると予想されており、また同金庫は住宅購入クレジット期間の30年から35年に延長、更に年利を8.85%に引き下げた効果がでてくると予想されている。
4月のアパート販売では2寝室が全体の52.4%でトップ、3寝室は33.2%、4寝室は9.3%、1寝室は5.1%、4月の住宅売り出し軒数は前年同月比24%減少の1622軒に留まっている。
昨年下半期に住宅建設ラッシュで在庫が増加していたために、今年4カ月間の住宅売り出し軒数は、前年同期比27.6%減少の5,257軒に留まっている。(2012年6月12日付けエスタード紙)