2009年10月13日にサンパウロ州議会は地球温暖化防止のために2020年までに二酸化炭素(Co2)を2005年比20%削減する法令を全国に先駆けて承認、5年間おきに目的達成のために見直しされ、ジョゼ・セーラ州知事(ブラジル社会民主党 PSDB)のサインを待つだけとなっている。
サンパウロ市の地球温暖化削減の法令は今年6月に承認され、2012年までに2005年比で30%のCo2削減を予定、シッコ・グラジアノ環境局長官は工業界から二酸化炭素削減法令化に反対されたが、承認に漕ぎつけたことは勝利に値すると述べている。
同長官は全国に先駆けてサンパウロ州がCo2削減を法令化したことで他州のコピー基準となり、"実施義務を擁する近代的な法令でサンパウロ州は気候変動アジェンダに対して恐れていない。環境にやさしいクリーン経済推進の機会と考えられる"と述べている。
州政府の最大の焦点は目標達成のために輸送部門でのCo2排出削減であり、たとえば地下鉄網や巡回バス網の整備、一般市民に共通パス(Bilhete Único)で公共輸送機関の利用を奨励する。
PSDB党リーダーのヴァス・デ・リマ州議員はサンパウロ州の法令はブラジルの気候変動問題に効果的に対処する見本で、"今年12月に2013年以降の気候変動枠組が話し合われるコペンハーゲンで開催される国連気候変動枠組み条約で発表される"と述べた。
ブラジルのように発展途上国には削減目標義務はないが、Co2増加のカーブを下げるために協力する必要があり、いろいろな部門での削減目標設定リストは2010年12月に発表される。
州政府の環境長官を務めた労働者党(PT)のアドリアノ・ジオゴ州議員は"この法令はハヤト瓜のように無色、無臭、無味で中身がない。サトウキビ収穫時の焼畑による汚染、自動車燃料による汚染削減や削減装置の設置などについて触れていない。"と述べ、各部門の削減目標リストが作成されていない上に現在の温暖化ガスの排出量も分らないのはCo2削減目標設定できないために、承認された法令は無用であると強調している。
今後の予定
Co2削減目標 2020年に2005年比20%削減、5年おきに目的達成のために見直し実施
削減リスト 2010年12月に削減目標リスト公表
輸送 1年以内にCo2削減可能な公共輸送計画公表
入札 1年以内に入札モデル公表
適応 2年以内に気候変動による大災害防止のための気候変動対策計画準備
自動車 6ヶ月以内に温室効果ガスデーター並びに自動車による空気汚染コントロールプログラム(Proconve)の自動車の同ガスデーター公表
区域 2年以内にエコー経済区域公表
(出所-2009年10月14日のエスタード紙)