連邦警察によるラヴァ・ジャット作戦で最大級の汚職疑惑のゼネコン大手ノルベルト・オデブレヒト社初めオデブレヒトグループが連邦検察庁と進めている大型の報奨付供述(デラソン・プレミアーダ)では、77人のエグゼクティブが合意したために、今後は多くの与野党議員の不正発覚予想で、政界の行方が混沌としている。
2013年のオデブレヒトグループの従業員総数は18万1,000人に達していたが、ラヴァ・ジャット作戦汚職疑惑で摘発された2014年には16万8,000人まで減少していた。
また、ラヴァ・ジャット作戦汚職捜査が進展するに従って、グループ傘下のノルベルト・オデブレヒト社のインフラプロジェクト完了や新プロジェクトへの参加禁止、国内の経済リセッション継続などの要因で、2015年末の従業員総数12万8,000人から現在は8万人まで縮小している。
また石油の国際コモディティ価格下落の影響で、オデブレヒト社が手掛けている大型プロジェクトを擁しているヴェネズエラやアフリカの石油産油国の経済にダメージを与えたことも同社の従業員の解雇増加に拍車をかけている。
大型インフラプロジェクトで大きな役割を果たしていた社会経済開発銀行(BNDES)が、ラヴァ・ジャット作戦汚職に関連しているゼネコン向けクレジットを停止したことも経営悪化に拍車をかけている。
また社会経済開発銀行はラヴァ・ジャット作戦汚職に関連しているゼネコンに対して、クレジット契約見直しを進めており、ヴェネズエラではトコマ水力発電所並びにオリノコ河の橋建設で影響を受けている。
ペトロブラスが資本参加をして2011年に設立されたプレソルトの原油・天然ガス開発向け28隻のプラットフォームFPSO建造する目的で設立されたSete Brasil社向けの社会経済開発銀行(BNDES)によるクレジット停止やブラジル造船業活性化のための原調率問題、石油の国際コモディティ価格の低迷などの要因で、プレソルト開発が完全にス トップしている。
カナダ資本Brookfield社は、Odebrecht Ambiental社の株式70%を27億レアルで買収したが、同社の従業員6,000人は継続して勤務して給与を受け取っており、グループ企業では唯一従業員解雇を免れている。(2016年12月12日付けエスタード紙)