中国国営の中交交通建設(China Communications Construction Company -CCCC)は、ブラジルのゼネコン企業Concremat Engenharia社の80%の株式を3億5,000万レアルで取得、日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)から承認を受けている。
中国最大の国際工事請負業者である中交交通建設(CCCC)は、港湾並びに埠頭、航路、自動車道路、橋梁、鉄道、トンネルなど交通インフラ建設を事業の柱としているが、ブラジルへのインフラ整備事業進出でゼネコン大手のカマルゴ・コレア社とパートナーによる事業拡大を模索している。
操業65年を誇る本社がリオ市にあるConcremat Engenharia社の昨年の売上は、前年比8.4%減少の9億3,150万レアル、純益は前年比12.2%増加の3,630万レアル、ブラジルの州都9都市に支店を擁している。
またConcremat Engenharia社は上下水道事業にも進出しており、サンパウロ州水道会社(Sabesp)並びにミナス州水道会社(Copasa)の大型下水道工事を請け負っている。
昨年の中交交通建設(CCCC)社の売上は1,200億ドル、そのうち海外での売上は200億ドル、WTorre社傘下のマラニョン州サンルイス港湾での多角的ターミナル建設を手掛けている。
中交交通建設(CCCC)社は、すでにアルゼンチン並びにペルー、中南米ですでにインフラ整備プロジェクトを抱えているが、南米最大のポテンシャルを擁するブラジル進出のために、今年上半期にサンパウロ市に支店を開設している。
中交交通建設(CCCC)社は、港湾用コンテナクレーンで世界の75%のシェアを擁する振華港機(ZPMC)や港湾浚渫工事のShanghai Dredging Co.を通して、サントス港並びにパラナグア港、リオ・デ・ジャネイロ港でのインフラ整備事業を手掛けている。(2016年11月25日付けヴァロール紙)