世界トップテンの資産家まで上り詰めた実業家エイケ・バチスタ氏が開発に着手していた総合工業コンビナートのリオ州サン・ジョアン・ダ・バーラ市に位置するアスー港湾の第1期工事は4月に完成が見込まれている。
ニューヨークのマンハッタン島よりも広いアスー港湾の面積は90キロ平方メートルでヨーロッパ最大のオランダのロッテルダム港湾の105キロ平方メートルに匹敵する規模の港湾となっている。
アスー港湾はエイケ・バチスタ氏のグループ企業LLX社が手掛けていたにも関わらず、信用下落の影響でPrumo社に買収されて投資を継続、2007年から2014年までの投資総額は39億レアルに達している。
アスー港湾のターミナル1はアングロ社の鉄鉱石パイプラインが占めており、ターミナル2は、岩塩層下(プレソルト)石油開発のロジスティックハブ港湾になる予定となっている。
アスー港湾はプレソルトのカンポス海盆から128キロメートルに位置しており、190キロ離れているリオ州マカエ市や230キロメートル離れているニテロイ市、340キロメートル離れているエスピリット・サント州のヴィトリア市よりも地理的に有利な条件を備えている。
グループXの各企業への投資に対する海外投資家による資本参加のキャンセルが相次いでおり、2012 年には中国の武漢鋼鉄股份有限公司(Wisco)はアスー港のMMX社との製鉄所建設のジョイントベンチャーをバチスタ氏が約束していた港湾内の鉄道やターミナルのロジスティック整備をしなかったために解消している。
また中国資本JACモーターズは、アスー港での自動車生産を予定していたにも関わらず、バイア州カマサリ市での自動車生産に変更、10億レアルを投資して2015年下半期からJ3型のセダン車を生産する予定となっている。
2016年からアスー港湾では1日当たり120万バレルの原油の取り扱いが予定されており、また2017年から2020年には船舶の修理並びに自動車や穀物、鉄鋼製品、肥料などの輸出開始が予定されている。(2015年2月2日付けエスタード紙)