連邦政府はブラジル国内の空港が搭乗客や貨物の増加で不十分な対応しかできておらず、また今後も低所得層を中心に搭乗客の大幅増加が見込まれて再び空港カオスに陥る危険を排除するために、ブラジル空港インフラ業務会社(Infraero)が管理しているにも関わらず、民営化を積極的に進める。
ジウマ・ロウセフ大統領はInfraeroの管轄から民営化コンセッション方式に移管して、旅客ターミナルや滑走路拡張の建設や改修、テナントやレストランなどの増設で空港機能の改善を図る。
連邦政府は初めにサンパウロのグアルーリョス空港、カンピーナスのヴィラコッポス空港、リオのガレオン空港並びにベロ・オリゾンテのコフィン空港のターミナルの民営化を承認、来週にはブラジリア空港並びにグアルーリョス空港の入札条件公示が予定されている。
落札したコンセッションはターミナルや滑走路の建設や改修に投資、航空会社や搭乗客から空港使用料を徴収、テナントからは賃貸料を受取り、コンセッション期間は20年間が予想されている。
Infraeroではこれらのコンセッションの投資総額を39億8,700万レアルと予想、コンセッション方式は初めて民営化採用された北大河州の小規模のサン・ゴンサロ・ド・アマランテ空港と同方式となる。
国内航空会社組合(SNEA)のジョゼ・マリオ・メ-ロ組合長はたとえ2014年のワールドカップまでに空港のターミナル建設や改修が予定通り終了しても、空港カオスに陥ることは明らかであると述べている。
昨年のブラジル国内空港の利用客は1億5,500万人、2014年には2億2,500万人に増加して処理能力を超えると予想、ヴィラコッポス空港、ガレオン空港並びにマナウス空港以外は許容量を超えると予想されているために、カオスに陥ることは避けられない。(2011年4月27日付けエスタード紙)