米国とブラジルとの航空自由化協定締結並びにブラジル人へのビザ発給緩和措置、中間層の拡大、レアル高の為替などの要因で、ブラジル人の米国への観光客が大幅に増加してきている。
この航空自由化協定は2015年に完全自由化され、自由協定締結前には両国の運航便は1週間に154便に制限されていたが、すでに米国の航空会社は1週間に179便を運航しており、TAM航空並びに GOL航空はそれぞれ69便に留まっている。
過去数年間に亘ってレアル高になっているため、マイアミよりもブラジル国内の北東地域への航空運賃が高いために、米国の航空会社にとってブラジル人の観光客取り込みは、非常に有利となっている。
中銀の調査によると、昨年のブラジル人の海外旅行での支出は39億ドルと更にドル安の為替であった2011年の37億ドルを上回っており、国内旅行は海外旅行よりも割高となっている。
アメリカンエアーラインは1週間に米国-ブラジル間を102便運航しており、サンパウロ・リオ、レシーフェ、サルバドール、マナウスとの間で運行便を擁しており、今年は更にポルト・アレグレ並びにクリチーバとの間でも運航する。
またアメリカンエアーライン以外にもデルタエアーライン、ユナイテッドエアーライン、US Airwaysも参入、GOL航空は、ドミニカ共和国のサン・ドミンゴス経由でサンパウロ-フロリダ路線を運航している。
ブラジルは27カ国が加盟するヨーロッパ連合と2011年から航空自由化協定で話し合っていたにも関わらず、ブラジルの航空会社にとっては、ヨーロッパ連合の航空会社には価格競争力で太刀打ちできないため締結を先送りしている。(2013年2月13日付けエスタード紙)