パラー州シングー河流域のベロ・モンテ水力発電所からの送電網中継所で過電流の異常検出発生でブレーカーが落ちたために、北東部並びに北部地域を中心に13州の住民7、000万人が停電を余儀なくされた。
全国エネルギーシステム機構(ONS)の発表によると、停電は昨日21日午後3時48分に発生して、ブラジル全土の22.5%に相当する1万8、000メガワットに達する送電カットを余儀なくされた。
Belo Monte Trasnmissora de Energia(BMTE)社では、停電発生原因としてベロ・モンテ水力発電所からの送電網中継所の過電流発生による保護サーキット作動を予想しているが、国家電力エネルギー庁(ANNEL)は、BMTE社に対して罰金をかける可能性がある。
停電が発生した13州のうち北部地域のアマゾナス州並びにパラー州、アマパ州、トカンチンス州の北部4州全てが4時間に亘る停電の影響を受けた一方で、北東部並びに北部地域とシステム統合しているものの南部地域並びに南東部地域、中西部地域では、一部の地域を除いて停電の影響を受けていない。
停電が発生した13州のうち北東部地域で影響を受けた州として、マラニョン州並びにピアウイ州、セアラー州、北大河州、パライーバ州、ペルナンブーコ州、アラゴアス州、セルジッペ州、バイア州となっている。
ブラジルでは過去4回、大停電に見舞われているが、エンリケ・カルドーゾ政権の電力危機開始の1999年3月11日に発生した大停電は、サンパウロ電力公社(Cesp)のバウル―変電所の事故で、6時間に亘る大停電に繋がった。
また2009年11月10日には、フルナス電力公社(Furnas )のサンパウロ州内イタベラ地域での送電網が雷によるショート発生が原因となって、イタイプー水力発電所の18タービンのうち10タービンの稼働中止が余儀なくされ、南東部地域を中心とした9,000万人が影響を受けた。
2011年2月4日にペルナンブーコ州ルイス・ゴンザガ送電中継所での人為的事故で、Xingo水力発電所並びにPaulo AfonsoIV水力発電所の稼働停止で、北東部地域の4,700万人が影響を受けた。
また2014年2月4日にもトカンチンス州内の送電網のショート発生で、600万人が停電の影響を受けたが、同年6月に開催されるサーカーのワールドカップ開催中の停電発生の可能性が憂慮されていた。
ブラジル国内の10分間以上に亘って100メガワット以上の停電が発生した件数として、2013年に71件発生、2014年78件、2015年96件、2016年106件、2017年は92件発生している。(2018年3月22日付けヴァロール紙)