ブラジルの貯水ダムの中で貯水能力2位のバイーア州ソブラジーニョ市を流れるサンフランシスコ河に建設された巨大な水力発電用ダムであるソブラジーニョ貯水ダムの貯水率は、同河川流域の継続する旱魃に等しい降雨量の影響を受けて僅か12%まで低下して、危険な貯水率に達しているとフェルナンド・コエーリョ・フィーリョ鉱山エネルギー相は説明している。
サンフランシスコ河流域並びに北東部地域の降雨量が現在の水準を継続すれば12月にはソブラジーニョ貯水ダムの水位は貯水率がゼロになると予想されており、乾季終了間際の昨年11月のソブラジーニョ貯水ダムの水位は1.11%まで下がっていた。
ソブラジーニョ貯水ダムの貯水率は12%まで低下しており、9月初めには毎秒の放水量を800立方メートルから700立方メートルに制限、通常の毎秒の放水量は1,100立方メートルとなっている。
ソブラジーニョ貯水ダムの貯蔵水位減少に伴って、北東部地域の電力エネルギー不足を補うためセアラー州ペセン港の火力発電所操業が余儀なくされると予想されているが、コスト高の火力発電所の操業開始で電力料金値上げは避けられない。
国家水資源エージェンシーでは、2017年末のソブラジーニョ貯水ダムの貯蔵水位はマイナス15%まで達する可能性がある予想、ソブラジーニョ貯水ダムの下流の水位を引き上げるために、サンフランシスコ河が海に直面する河口の川幅調整工事の検討を行っている。(2016年9月15日付けエスタード紙)