昨年のペトロブラス年金公社(Petros)のブラジル企業への資本参加による投資損出は、同社の資産総額の11%に相当する67億レアルに達すると予想されており、Eldorado Celulose社への投資を会計上処理すると80億レアルに達する可能性がある。
ペトロブラス年金公社の昨年末の負債総額は230億レアルに達し、そのうち160億レアルは2015年に発生した負債、負債の2/3は将来発生する年金支払い方法の計算変更となっている。
またペトロブラス年金公社の企業向け投資による損害としては、プレソルトの原油・天然ガス開発向け28隻のプラットフォームFPSO建造目的で設立されたSete Brasil社並びにベロ・モンテ水力発電所、ヴァーレ社、Invepar社、 BRF Foods社、 JBS社が赤字の大半を占めている。
ペトロブラス年金公社では、昨年にSete Brasil社3億1,500万レアルを投資したにも関わらず、17億レアルの赤字を計上、ベロ・モンテ水力発電所への投資による赤字は4億6,800万レアルに達している。
またBRF Foods社への資本参加による投資では同社の株価下落で16億7,000万レアルの赤字を計上、鉄鉱石の国際コモディティ価格下落の影響で、ヴァーレ社向け投資は8億7,300万レアルの赤字を計上している。
ペトロブラス年金公社の今年1月~4月の投資収益率は持ち株上昇で目標の5.16%を上回る7.58%を記録、しかし昨年の投資収益率は株価の下落で目標の16.3%を大幅に下回り、現在の純資産は595億レアルまで減少している。(2016年7月18日付けエスタード紙)