社会経済開発銀行(BNDES)は、法定最低賃金の6レアルに引上げで歳出増加を余儀なくされている国庫庁に対して、同銀行の配当金分配として150億レアルの支払の可能性が出てきている。
社会経済開発銀行(BNDES)は、昨年11月までにすでに95億レアルに達する配当金を分配している。同銀行の経営審議会では純益の最大60%までの配当金支払いを容認している。
昨年のBNDES銀行は、ペトロブラス石油公社並びに食品大手のJBS社の持株を放出しており、持株放出による純益は150億レアルを上回る可能性があるとGustavo Montezano総裁は説明している。
ブラジルの法定最低サラリーは今年2月から1.042,71レアルに引上げられ、国庫庁にとって6レアルの臨時歳出に繋がる。2020年のBNDES銀行による国庫庁への返済は250億レアルが予定されていたが、同銀行の大型プロジェクト向けクレジット縮小の影響で、600億レアルまでの返済が可能となっている。
社会経済開発銀行(BNDES)は国内向けクレジット部門の競争力を失っており、僅かにインフラ整備部門向けクレジットで競争力を残しているために、国庫庁への供与金返済の前倒しが可能となっている。(2020年1月22日付けエスタード紙)