ブラジル鉄鋼院(IABr)の発表によると今年上半期のブラジル国内の鉄鋼製品販売は前年同期比5.6%減少の1,260万トン、そのうち輸入品は173万トンと前年同期比では36.7%と大幅に減少している。
今年6カ月間のブラジルの鉄鋼メーカーの粗鋼生産は8.2%増加の1,771万トン、そのうち圧延関連製品は7%減少の732万トン、6月の粗鋼生産は3.9%増加の296万トンであった。
6月の鉄鋼製品販売は前年同月比8.2%減少の183万トン、今年6カ月間の鉄鉱石品輸出は32.7%増加の564万トンと大幅に上昇している。
鉄鋼メーカーは鉄鉱石やコークスなどの値上がりで価格転嫁を余儀なくされて今年3月並びに5月に値上げを行ったために、鉄鋼ディストリビューターの在庫が増加した影響で、6月の在庫は3.7カ月分に相当するまで増加している。
鉄鋼ディストリビューターは適正在庫の2.5カ月まで減少させるために鉄鋼メーカーからの購入を控えているために、メーカー側ではコイル製品の値上げ分の7%から10%の半分までの値下げを行っている。
3月から5月の圧延鋼販売は100万トンを上回っていたが、6月は前年同月比17%減少の94万5,000トンまで減少、鉄鋼メーカーでは6月の生産を前月比6.9%減少して、生産調整を行っている。(2011年7月22日付けヴァロール紙)