エンブラエル社はエグゼクチブジェット機の世界最大のマーケットである米国で今後の販売増加が見込めるために、5,000万ドルを投資してフロリダに組立工場を建設、また顧客向けショールームなどを含むサービスセンタ-にも1億ドルを投資する。
昨年のエグゼクチブジェット機販売ではボンバルジエ社が24%のマーケットシェアでトップ、セスナ社が21%、エンブラエル社は19%で3位、しかし2015年には世界首位を目指している。
エンブラエルは2005年にエグゼクチブジェット機市場に参入、その年のマーケットシェアは僅かに2.5%であったが、5年後にはPhenom ジェット機を200機、Legacyジェット機を99機販売した。
Phenom100型ジェット機の価格は390万ドル、昨年は100機を販売して世界で最も販売されたジェット機、リーマンショック後の世界のエグゼクチブジェット機販売は大幅に減少、今年は118機のエグゼクチブジェット機の販売を見込んでいる。
フロリダでのジェット機組立工場やショールームの設置で米国の顧客をブラジルまで招待する必要がなくなるメリットもあり、世界最大のマーケットでの販売強化が可能となる。
米国ではすでにエグゼクチブジェット機は1万2,000機を所有、ブラジルは500機、今後の飛躍的なマーケット拡大が見込める中国は僅かに140機であり、中国市場では小型のPhenom100型ジェット機よりも2,700万ドルから3,000万ドルの大型ジェット機販売を見込んでいる。
トップセールスのために中国を訪問していたジウマ・ロウセフ大統領は2002年からハルピン市で中国国営航空機メーカーの中国航空工業(AVIC)と合弁工場で小型ジェット機を生産していたが、中国側から合弁解消の申し出 に対して事業継続で合意に漕ぎつけており、Legacy600型および650型を生産する。(2011年5月17日付けエスタード紙)