過去5年間のミナス州への投資は鉱業や鉄鋼業部門を中心に823億ドル、昨年の同州の経済成長率(GDP)はブラジルの平均7.5%を大幅に上回る10.9%を記録している。
しかし2008年のリーマンショックで世界的に鉄鉱石や鉄鋼製品のコモディティ価格の下落や国内需要が大幅に減少したために2009年のブラジルの平均GDPのマイナス0.6%を下回るマイナス3.1%を記録、軒並み投資計画が先延ばしされていた。
ミナス州の経済開発局の発表によると今年第1四半期のミナス州への投資は総額34億レアル、ミナス・ジェライス州電力公社(Cemig)傘下のGasmig社はサンパウロとウベラーバを結ぶガスパイプラインの建設に7億5,000万レアル、ペトロブラス石油公社は21億レアルを投資してアンモニア工場を建設する。
昨年のミナス州の鉱業部門のGDP伸び率は15.6%増加、食品・飲料部門の投資総額は4億4,600万レアル、BIMBO社はコンタージェン市に570万レアルを投資して、製パン工場を建設している。
ミナス州政府は企業の州内誘致のために積極的に優遇税制を行っており、商品流通サービス税(ICMS)を最低3%まで下げ、ミナス州開発銀行(BDMG)の運転資金向けクレジットの年利は6%以下、また電力エネルギー購入に対して免税している。
しかしサンタ・カタリーナ州およびエスピリット・サント州が輸入に対する優遇税制を適用しているために、内陸州のミナス州は企業誘致のための州間税制戦争で苦戦を強いられている。(2011年4月13日付けブラジル・エコノミコ紙)