中国商用飛機(Comacは)ブラジルのエンブラエル社最大のライバル企業であるカナダ資本のボンバルディア社と戦略提携をすると発表、今後のエンブラエル社との中国合弁工場の行方が注目される。
ボンバルディア社は今回のComac社との戦略提携で成熟した欧米市場、東南アジアや南米などの新興市場の顧客開拓を共同で行ってマーケットシェアを拡大する。
Comacはボンバルディア社にジェット機の共同開発などに10億ドル以上の投資を行うと予想されており、価格競争力や販売力を強化して中型ジェット機業界での勝ち残りにかける。
両者が開発中のリージョナルジョット機では相互の部品調達などでコストダウンを図り、中国商用飛機は150人乗りのC919を開発中で2016年から納入予定、一方、ボンバルディア社はエンブラエルのジェット機と競合するCシリーズの実用化を目指している。
ボンバルディアの航空機輸出にはカナダ政府及びケベック州の融資プログラム、エンブラエルの輸出にはブラジル政府の融資プログラムが利用されており、両国政府ともに相手国のプログラムが補助金及び相殺措置に関するSCM協定で禁止されている輸出補助金と主張して紛争が生じていた。(2011年4月1日付けエスタード紙)