ワールド・スチール協会では5月の世界の粗鋼生産は前年同月比30%増加の1億2,400万トン、前月比では3%増加と世界金融危機に陥った昨年の上半期から大幅に回復している。
今年初めの5カ月間の世界の粗鋼生産は前年同期比31%増加の5億8,900万トン、5月の中国の生産は世界の45%に相当する5,600万トンと牽引している。
5月のヨーロッパの粗鋼生産は4月の1,540万トンから1,630万トンに増加、ブラジルは270万トンから290万トンに増加、また前年同月比では51%と大幅に増加している。
5月の米国の粗鋼生産は前年同月比66%増加の720万トン、ヨーロッパは55%増加しているが、財政危機問題で揺れているヨーロッパは7月から粗鋼生産の増加率が減少すると予想されている。
ブラジルの粗鋼生産はインフレ整備部門や住宅ブームで国内販売を中心に増加を継続すると予想、今年5カ月間の粗鋼生産は1,350万トン、輸入は220万トン、国内販売は880万トン、輸出は350万トンであった。(2010年6月22日付けヴァロール紙)