鉄鋼石生産の大手鉱業会社は鉄鉱石価格調整を年1回のベンチマーク方式から四半期ごとに、市場連動で改定するスポット価格連動型の価格修正方式採用を決定、鉄鋼メーカーもスポット方式採用に追従すると予想されている。
アルセロール・ミッタル社は今年7月からスポット方式採用をすると予想されているが、ドイツ資本のチッセンクルップ社も同方式採用を計画している。
ヴァーレ社の鉄鉱石部門担当のジョゼ・カルロス・マルチン取締役はメーカーは石油などの国際コモディティ価格変動には慣れており、鉄鉱石のベンチマーク方式からスポット価格方式への移行は1年から四半期ごとの短期価格調整になるだけであり、慣れれば問題ないと反論している。
しかし鉄鋼メーカーは生産コストが上がれば収益マージンの低減を余儀なくされていたが、今後は価格に転嫁して安定した収益を上げることが可能性となり、スポット価格方式が採用されれば最終的には末端価格の上昇で消費者に負担がかかると見込まれている。(2010年5月13日付けエスタード紙)