鉄鋼生産会社は建設業界を中心に鉄鋼需要が回復してきており、また2014年に開催されるワールドカップの12サッカー場のリフォームや新しく建設される2サッカー場の建設などで、更に増産体制への投資の必要に迫られている。
ワールドカップと2016年に開催されるオリンピックのインフラ整備の鉄鋼需要は更に年間580万トンの生産増加を促し、昨年の粗鋼生産能力4,200万トンの13.8%に相当する。
ワールドカップの粗鋼需要は現在の粗鋼生産能力に更に450万トン、オリンピックは130万トン、2010年から2016年のペトロブラス石油公社の岩塩層下の原油や天然ガスなどの鉄鋼需要は200万トンとそれぞれ押し上げる。
ブラジル鉄鋼院(IBS)では今後は700万トンの粗鋼増産が必要なために、2010年から2014年までの設備投資を81億ドルと予想している。
昨年のブラジル国内の粗鋼消費は世界金融危機の影響を受けて軒並み新規プロジェクトを先送りしたために、生産能力の50%以下の2,070万トンに留まった。
ゲルダウ社は2014年までに95億レアルの投資のうち80%はブラジル国内での投資を予定、ウジミナス社も2012年までに141億ドルを投資して、粗鋼や鉄鉱石の増産、製鉄所の近代化、コスト削減や環境保全を図る。(2010年4月14日付けヴァロール紙)