中国経済が低迷する中で世界的な鉄鋼需要低迷で、世界の各鉄鋼メーカーは一斉に生産調整を余儀なくされており、またブラジルの鉄鋼メーカーも更なるドル高の為替で早急な負債削減を余儀なくされている。
ブラジル鉄鋼メーカーでも負債総額が大きいゲルダウ社は、2006年から傘下に置いているスペイン国内の特殊鋼生産の製鉄所売却を発表しており、他の鉄鋼メーカーと比較して負債削減計画では先行している。
ナショナル製鉄所(CSN)並びにウジミナス製鉄所でも負債削減で自社資産の放出を余儀なくされているが、特にナショナル製鉄所(CSN)の負債総額は266億レアルに達しており、資本参加している水力発電所や港湾ターミナルや傘下の製缶メーカーの持ち株売却が有力視されている。
また負債削減のためにウジミナス製鉄所は10億レアルに達する増資、資本財のウジミナス・メカニカ社の売却でスイスクレジット銀行と契約、ゲルダウ社はスペインのSIDENOR社の売却では、負債総額6億1,500万レアルを含めて1億5,500万ユーロでの売却を予定している。(2016年5月23日付けヴァロール紙)