ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)の発表によると、国内経済リセッション長期化による製造業部門販売不振による生産調整、ペトロブラス石油公社関連のラヴァ・ジャット作戦汚職問題によるゼネコン企業の投資中止などの影響を受けて、今年2月の機械・装置販売は前年同月比24.1%下落の56億レアルに留まっている。
しかし今年2月の機械・装置販売は前月比では34.2%増加を記録、1月の機械・装置販売は過去15年の月間販売で最低記録を更新したための現象であり、ラヴァ・ジャット作戦汚職問題連鎖の政治混乱、製造業経営者の投資意欲衰退で、今後の機械・装置販売の回復の見通しが全く立っていない。
今年のブラジル国内の住宅投資並びに設備投資、公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)は前年比12.0%減少予想、また今年の業界売上は前年比6.0%減少をAbimaq工業会のマリオ・ベルナルジーニ理事は予想している。
しかしレアル通貨に対するドル高の為替の影響で、2月の機械・装置輸出は前年同月比9.3%増加の5億8,330万ドルを記録、輸入は30%減少の10億7,000万ドル、貿易収支赤字は51.1%減少の4億8,590万ドルとなっている。
2月の機械・装置メーカーの従業員数は前月比0.2%微増の31万1,800人、前年同月比では12.9%と大幅に減少、しかし政治問題解決後の経済回復期の人員確保の困難を考慮すれば余剰人員を抱えているにも関わらず、これ以上の従業員カットはできないジレンマに陥っている。(2016年3月31日付けヴァロール紙)