ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)の発表によると、2015年の機械・装置販売は、国内経済リセッション長期化による製造業部門の販売不振による生産調整、ペトロブラス石油公社関連のラヴァ・ジャット作戦汚職問題によるゼネコン企業の投資中止などの影響を受けて前年比14.4%減少の849億レアルに留まった。
2015年の機械・装置販売総額849億レアルのうち国内販売は23.0%減少の570億レアル、機械・装置輸出は16.2%減少の188億ドル、機械・装置輸入は23.3%減少の188億ドル、貿易収支は28.0%減少の107億8,000万ドルを記録している。
昨年11月の機械・装置輸出は、レアル通貨に対するドル高の為替進行で前年同月比5.2%増加の7億4,900万ドル、12月は8.0%増加の8億5,500万ドルと2カ月連続で増加に転じた。
ドルの為替がR$4.00で推移すれば今年の機械・装置輸出は前年比15%~20%増加が可能になるとブラジル機械・装置工業会(Abimaq)のマリオ・ベルナルジーニ取締役は見込んでいる。
ラヴァ・ジャット作戦に端を発したインフレ整備・建設部門への投資下落や耐久消費財の販売不振で過去3年間で機械・装置販売は30%縮小、昨年の業界内の雇用は8.0%に相当する4万5,000人の解雇が余儀なくされていた。
ラヴァ・ジャット作戦問題の影響で、ペトロブラス向け石油・天然ガス関連の設備投資が軒並み中止されているため今年の第1四半期の国内向け機械・装置販売は低調に推移すると予想されている一方で、ドル高の為替継続で機械・装置の輸出につながるとAbimaq工業会のカルロス・パストリザ会長は期待している。(2016年1月28日付けエスタード紙)