2015年第1四半期の鉄鋼製品販売は、ブラジル国内の大半の製造業部門の生産落ち込みが牽引して前年同期比5.3%減少すると予想されており、特に今年初め2か月間の生産が大幅に落ち込んでいた。
今年初め2か月間の自動車セクターの生産は前年同期比25%減少、資本財セクターは21%減少、白物家電セクターは10.5%減少、建設業セクターは10.2%減少、機械・装置セクターは10%減少、これらのセクターはブラジル国内の鉄鋼製品消費の85%を占めている。
第1四半期の鉄鋼製品消費は前年同期比2.7%減少の610万トン、3月は0.5%増加に転じているが、各鉄鋼メーカーの設備稼働率は生産能力を大幅に下回っている。
鉄鋼製品輸入はドル高の為替にも関わらず、前年同期比13.5%増加、特に棒鋼は18.5%増加、平鋼は15.3%増加、3月の中国からの平鋼輸入は15.6%減少した一方で棒鋼は21.1%増加している。
ブラジルの鉄鋼製品輸出の75%は付加価値の低い鉄鋼製品であり、第1四半期の鉄鋼製品は前年同期比40%増加、特に米国向け平鋼が牽引して大幅な輸出増加につながった。
今年の鉄鋼製品輸入は前年比6.3%減少の370万トンが予想されているが、自動車や自動車パーツとしての間接的な鉄鋼製品輸入比率が上昇してきており、また今年の鉄鋼製品輸出は昨年を1億6,000万ドル下回る80億ドルが予想されている。(2015年4月17日付けヴァロール紙)