World Steel Association(WSA)の発表によると、2013年の世界の粗鋼生産は前年比3.5%増加の16億1,000万トン、昨年12月の世界の粗鋼生産は、前月比1.7%増加の1億2,920万トン、前年同月比では6.3%増加している。
昨年の中国の粗鋼生産は、粗鋼生産国65カ国の48.5%に相当する7億7,900万トン、前年比では7.5%と中国の国内総生産(GDP)の伸び率に匹敵する増加を記録している。
2013年のブラジルの粗鋼生産は、前年比1.0%減少の3,420万トンで世界9位となっており、ブラジルよりも人口は少ないロシア並びに韓国、ドイツ、トルコの粗鋼生産を下回っている。
昨年のアジアの粗鋼生産は、前年比6.0%増加の10億8,100万トンで世界全体の67.3%を占め、2012年の65.7%の占有率から更に上昇しているにも関わらず、大半は中国の粗鋼生産増加が寄与している。
2013年の日本の粗鋼生産は前年比3.1%増加の1億1,060万トン、韓国は4.4%減少の6,600万トン、インドは5.1%増加の8,120万トン、地中海周辺国を筆頭に債務危機に見舞われているヨーロッパ連合は1.8%減少の1億6,560万トン、そのうちドイツは4,260万トンと前年並みであった。
しかし昨年のイタリアの粗鋼生産は11.7%減少の2,410万トン、フランスは0.5%減少の1,570万トン、ロシアは1.5%減少の6,940万トン、北米は1.9%減少の1億1,930万トン、そのうち米国は2.0%減少の8,700万トンであった。
昨年の南米の粗鋼生産は、0.8%増加の4,600万トンでブラジルの粗鋼生産が南米全体の75%近くを占めており、また昨年12月の中国の粗鋼生産は前月比2.4%増加の6,230万トン、前年同月比では6.5%増加している。
2013年12月の世界の鉄鋼メーカーの平均設備稼働率は前月比1.6%減少したが、前年同月比では2.2%増加、昨年の世界の鉄鋼メーカーの平均設備稼働率は、78.1%と前年の76.2%から約2.0%近く増加、ブラジルの設備稼働率は平均以下の71%に留まっていた。(2014年1月24日付けヴァロール紙)