ドル高の為替並びに鉄鉱石・石炭などのコモディティ価格の上昇の影響で、ブラジル国内の鉄鋼メーカーは収益性が圧迫されているために、鋼板価格の値上げを発表している。
アルセロール・ミッタル社並びにウジミナス社は、4.0%から8.0%の鋼板価格の値上げを発表、ナショナル製鉄所(CSN)は数日以内に鋼板価格の値上げを発表すると予想されている。
鋼板の購入の主なセクターとしては、自動車セクター並びに自動車パーツセクター、白物家電セクター、機械・装置セクター、建設セクター、大手企業は鋼板価格の決定は鉄鋼メーカーと直接交渉するが、中小企業は鋼板ディストリビューターから購入する。
ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)は、鉄鋼メーカーから鋼板価格の8.0%から10%値上げの通知をすでに受けているが、価格の安い輸入機械・装置との競争にさらされている国内メーカーは、製品価格に転嫁できないと同工業会のルイス・アウベルト・ネット会長は説明している。
2008年のリーマンブラザーズ銀行破綻をきっかけとした世界金融危機後の2009年から世界の鉄鋼需要の減少並びに鉄鋼価格の減少で、国内鉄鋼メーカーの収益性が圧迫されている。(2012年7月26日付けエスタード紙)