ブラジル国内のエレベーターやエスカレーター部門は、外資系企業が寡占しているにも関わらず、国内エレベーターメーカーは、メンテナンス部門などのニッチ部門に活路を見出そうとしている。
サンパウロ州タウバテ市に本社を置く国内最大手のVillaeta Elevadores社の昨年の売上は5,000万レアル、今年は6,000万レアルを予想、小規模の国内メーカーのマーケットシェアは僅かに10%となっている。
同社のカルドーゾ社長は、エレベーターやエスカレーターの50%以上は輸入部品であり、2016年には輸入部品の比率は70%に達すると予想している。
サンパウロ州カンピーナス市に本社を置くEngetax社は、電力消費が40%削減できるギアレスエレベーター8台を300万レアルで、サンタンデール銀行のデーターセンターに納入、今後はメンテナンスで収益を上げる。
サンパウロ市に本社を置くBasic社は、800万レアルでサンパウロ市の地下鉄1号線並びに2号線にエレベーターを納入、同社の昨年の売上は、2,000万レアル、メンテナンス部門の売上は全体の40%を占めていた。
昨年の外資系エレベーターメーカーのSchindler社の売上は14億1,000万レアル、 Thyssenkruppの売上は7億6,176万レアルとそれぞれ他社の売り上げを大幅に上回っている。(2012年4月23日付けヴァロール紙)