メディカル分科会は、2018年9月3日、ブラジリアの国家衛生監督庁(ANVISA)本部にて、ANVISAとの第2回政策対話会合を開催した。ANVISAからは、クリスチアノ・グレジス貿易担当、ジョージ・サマハGMP担当、アウグスト・ゲイエー製品規制担当、アンデルソン・ペレイラ医療機器技術担当、ジュリアノ・テッセー医療機器技術担当、そしてリリアン・クニャ国際協力担当に参加いただいた。
今回2回目となるANVISAとの政策対話では、第1回目の会合で残された課題、またカマラが5月にメディカル分科会対象に行なったアンケート調査を基に、項目を選択して議論を行なった。先ず、IL(輸入ライセンス)の迅速化、簡素化については、2018年に入ってから、日本出荷後に申請プロセスの開始が可能になったり、優良企業や危険度の低い製品については直ぐにグリーンラインで通関できるパイロットプロジェクトを実行しているなど、様々な改善施策に取り組んでいるとの説明を受けた。
次に、GMP監査におけるMDSAPの運用に関しては、承認までの時間短縮は計れているものの、ANVISAが認めた第三者機関で監査報告を受けていても、ANVISAの運用上では、幾つかの項目は免除扱いとなるが、GMPの最終認可はANVISAで行われる為、ブラジルでのMDSAPの扱いは限定的となっている。まだコストが高額になることについて、カマラ側の主張を行なった。また、INMETROとANVISAの役割分担についてはざっくばらんな意見交換となり、テクニカルミーティングへの参加が提案され、INMETROとも調整していきながら、連携を強化していくことになった。全ての項目について、ANVISA側の努力による改善も見られるが、まだ課題も残っており、ANVISAの制度改善の取組み、またメディカル分科会の活動について、今後も情報交換や関係強化の場として、継続して政策対話会合を行なっていくことが合意された。
一行は、ANVISAとの政策対話会合を終えた後、大使館に立ち寄り、政策対話会合の報告を行い、メディカル分科会の今後の活動についても意見交換を行った。
参加者:高柳分科会長(島津製作所)、フェリペ・シルバ氏(島津製作所)、塩田副分科会長代理(フジフイルム)、マルシオ・グッディ氏(フジフイルム)、土屋副分科会長(パラマウントベッド)、水谷氏(パラマウントベッド)、サブリナ・ジャルジン氏(日本光電)、板垣氏(パナメジカル)、朝倉氏(カネカ)、ダニエラ・山内氏(GSIクレオス)、ジェトロサンパウロ:岩瀬次長、辻本ダイレクター、金子アシスタント、在ブラジル日本大使館:藤原書記官
(写真提供 ジェトロサンパウロ事務所)