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「鈴木孝憲フォーラム」に130人以上が参加して開催 2017/09/14

ブラジル日本商工会議所異業種交流委員会及びブラジル日本文化福祉協会(文協)共催の「鈴木孝憲フォーラム」は、2017年9月14日午後5時から6時30分過ぎまで、文化福祉協会小講堂に130人が参加して開催した。

進行役は植木シゲアキ 元ブラジル鉱山動力大臣が務め、初めにサンパウロ大学教授の池田アキヒロ 元企画大臣経済政策補佐官は、「長期におけるブラジル経済」と題して、ブラジルの第2次世界大戦後の1948年から1982年の為替危機まで年間平均GDP伸び率は2.4%、農業部門の年間平均GDP伸び率は4.4%で牽引。その後は不安定な為替政策で2016年まで3.2%に減少。特に1980年までの製造業部門のGDP伸び率は8.8%を記録していたが、その後は僅か1.0%まで減少。1985年のブラジル製造業部門の世界の輸出に占めるGDPは0.95%から2015年には、為替政策の失敗で価格競争力を失って僅かに0.62%まで減少。経済成長には固定資産拡大が必要であるにも拘らず、財政赤字で公共投資が縮小しているために、民営化促進による投資が不可欠であると強調した。

続いて中谷アンセルモ 元ブラジル古河電工社長は「労働法改正」について、改正労働法は今年11月中旬から有効、CLTは低い生産性と高いブラジルコストの一端を担っていたが、発効後は企業経営者の役に立つと期待したい。追加項目として断続的な作業ができるので、賃金は必要に応じた支払いで間接的コスト削減に繋がる。またホームオフィスのルール化。アウトソーシング可能。労働訴訟における弁護士費用支払い変更。組合費の支払い免除。労働協約の削除。従業員解雇に関する変更。会社と従業員との交渉可能で非常に柔軟性になり、コスト削減と競争力アップにつながると説明した。

鈴木孝憲 元ブラジル東京銀行頭取は、「ブラジル経済・ビジネスを見る視点」と題して、ブラジルには地政学的に問題はないと思われていたが、労働者党(PT)が1980年に合法化、1990年にルーラ党首がフォーラムサンパウロを開催して、国家による福祉・公共サービスの縮小(小さな政府、民営化)と、大幅な規制緩和、市場原理主義の重 視を特徴とする経済思想の新自由主義(ネオリベラリズム)を壊して、ブラジルやヴェネズエラ、アルゼンチンの左翼化を促しポプリズムを広めて経済破綻につながった。

PT政権は自由経済の象徴であったペトロブラスを汚職でがたがたにし、ジウマ政権で左翼化がさらに強まった。その一方でキューバは米国との国交回復、アルゼンチンではマクリ政権で経済回復基調となっている。ブラジルは5月中旬のテーメル大統領弾劾に繋がる政治危機にも拘らず、コントロールされているインフレや金利の低下、好調な輸出や対内投資、膨大な外貨準備高など、企業家の中には政治危機に振り回されずに、ブラジルのポテンシャルに対する投資継続に注目しだした。

長期経済回復のためには財政赤字、労働法改正、年金・恩給改革、各州の財政再建策など一連の痛みを伴う構造改革を短期間で達成を試みるメーレーレス財務相の存在が非常に大きいと強調した。

2013年から2016年の対内直接投資は年間800億ドルが流入。今後のインフラ投資部門への対内直接投資は1000億ドルを突破する可能性がある。欧米やアジア企業の中には、不況の時に時価総額の下がった企業を買収して果敢にブラジルに投資を行っているが、日本企業は投資に躊躇していると指摘。ブラジルの外資系支店は本社にとって非常に重要なポジションを占めている一方で、日本本社のブラジル支店への注目度が低く、ブラジルのポテンシャルを見直す必要がある。また日本で報じられるブラジルのニュースは悪いニュースばっかりだが、駐在員はブラジルの良いところをもっとPRしてほしい。最後に2018年は大統領選挙で汚職がらみの政治家に替わってクリーンで果敢に構造改革を推進する大統領の出現に期待していると述べた。質疑応答では、改正労働法による改善点、製造業部門への投資、適正な為替政策、対内直接投資、税制改革、M&A、国内消費拡大が話題となった。

異業種交流委員会の井上秀司委員長は、文協との共催による政治経済に造詣の深い講演者の貴重な話が聞けて少しでも参加者の役に立てれば有難い。今回は文協との共催でカクテルでは普段話す機会のない人と懇談してくださいと述べた。また呉屋春美 ブラジル日本文化福祉協会 会長は、現実の政治経済が学べた。カクテルでは商工会議所と文協会員との交流を深めてくださいと述べた。

(写真提供 望月二郎氏)

左から講演者の中谷アンセルモ 元ブラジル古河電工社長/鈴木孝憲 元ブラジル東京銀行頭取/翻訳担当のエリアス・アンツーネス氏/司会の植木シゲアキ 元ブラジル鉱山動力大臣

左から異業種交流委員会の井上秀司委員長/池田アキヒロ 元企画大臣経済政策補佐官/公証翻訳人の大原毅弁護士

講演中の鈴木孝憲 元ブラジル東京銀行頭取



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