全伯会議所連携強化委員会(富島 寛委員長、ブラジル住友商事)は、同委員会の副委員長である寺本将人氏(ブラジル住友商事)を代表に、2016年6月8日、9日にマナウスを訪問し、アマゾナス日系商工会議所との意見交換会、懇親会、そしてモトホンダダアマゾニア社の工場見学を行なった。
意見交換会の中で、寺本副委員長は、この委員会は全伯の商工会議所との連携を深めたり、日系企業が抱える共通の課題をまとめていく為に今年新たに設立された委員会で、アマゾナス日系商工会議所との交流会が第一号になると説明した。
この意見交換会では、政策対話委員会の行なっている活動が経済産業省からの補助金を活用していることから日本から進出するブラジル全土の日系企業と共有できるような活動にしていきたいと話した。
牛田肇アマゾナス日系商工会議所会頭は、毎年行なっているアンケート調査で会員企業が抱えている問題について、経済の悪化やレアル安を指摘する企業が多かったと説明した。また、マナウス工業団地での日系企業の貢献度は売上高で約20%、そして従業員数も約20%と大きいことを述べながらブラジル政府に政策提言をしていると説明し、今年3月に行なわれた州知事及びマナウス・フリーゾーン監督庁長官との会談では、工業製品の輸出施策の充実、ICMSインセンティブの現状維持、道路などのインフラ整備の向上などを提言したと述べた。
その後、政策対話委員会の天谷アドバイザーよりAGIR活動の説明が行なわれ、ざっくばらんな意見交換へ移った。参加者からは、自由競争を妨げるローカルコンテンツ規制で、部品の輸入制限、競争原理がなく部品メーカーが育たない、政府の税の恩典の複雑さ、競争原理がなく港での保税倉庫のコストが高などの意見が出された。司会進行は、平田藤義事務局長と半田律子事務局長の間でまとめられた。次の日の9日の午前中には、モトホンダの工場訪問を行い、経済状況や生産状況、部品の内製化のための設備投資などの説明を受け、生産現場を見学した。
意見交換会の参加者は、アマゾナス日系商工会議所から牛田肇会頭(ソニー)、鮎川弘副会頭(パナソニック)、緒方正巳副会頭代理(モトホンダ)、中森幸助理事(キャノン)、原島圭一氏(日本通運)、半田律子事務局長、ブラジル日本商工会議所から寺本全伯会議所連携強化副委員長、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員