今年初めての機械金属部会(渡辺健司部会長)は、2016年2月17日午後3時から5時過ぎまで26人が参加して業種別部会長シンポジウムの発表資料作成で意見交換会を開催、参加者はメインテーマ「2015年の回顧と2016年の展望」、副題: 「景気低迷期だから見えてくるビジネス機会、経済回復期はいつか? 日系企業はどう備えるか? 」についてそれぞれ自社の業績や展望を発表した。
2015年の回顧では、ペトロブラス関連企業の財政悪化による発注停止、石油掘削船の引渡し停止、公営銀行ファイナンスの金利上昇や与信強化、ドル高の為替でインフラ整備や新規投資案件停止、電力料金値上げ、唯一好調なパルプ業界、自動車・パーツ産業低迷による基幹産業ダメージ、世界の鉄鋼製品需給バランス崩壊による中国からの輸入鉄鋼製品急増による国内マーケットの影響などが話題となった。
2016年の展望では、国際石油コモディティ価格の低迷、電力料金の値上げ、継続する高金利、インフレ高止まり、投資向けクレジットの完全停止、造船や石油・天然ガス開発部門投資に対するラヴァジャット捜査継続による悪影響、自動車や鉄鋼部門の投資計画の見直しや先送り、困難な未入金回収、高炉など製鉄設備の停止、中国のパルプ需要の継続、ペトロブラスの汚職捜査の影響によるゼネコンの企業再生法の申請、風力発電を中心とした省エネプロジェクト案件の増加、ラヴァジャットによる経済モラル・社会構造改革への期待・諦め、財務体質改善による国内外の信用回復への期待、2018年以降にずれ込む景気回復、重工産業は我慢の年の声が多数を占め、厳しい1年が予想されている。
最後に成塚副部会長は3月6日開催のゴルフコンペについて説明、また平田藤義事務局長は、ICMS税代行納税制度(ST)に中間財適用除外の改善提案に向けたアンケート調査ついて協力を要請した。
参加者は渡辺部会長(カワサキ)、成塚副部会長(キョーセラ)、児玉氏(三菱重工)、牧野氏(CBC)、根岸氏(AZBIL)、木村氏(KITO)、木村氏(KOMATSU)、岡本氏(MMC)、鈴木氏(NIPPON STEEL&SUMITOMO METAL)、菅井氏 (ナガワ)、伊藤氏(SINTO)、元山氏(KBK DO BRASIL)、小湊氏(KBK DO BRASIL)、末次氏(オリエンタルモーター)、永安氏(TMEIC)、石原氏(TOYOTA MATERIAL HANDLING)、片山氏(MHI SUL AMERICANA)、井川氏(アマダ)、根本氏(カワサキ)、坂根氏(KOBELCO)、蛭子領事(サンパウロ総領事館)、藍原副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、大角編集担当
左から渡辺部会長(カワサキ)/成塚副部会長(キョーセラ)