機械金属部会(渡辺健司部会長)は、2015年8月4日午後3時から5時過ぎまで23 人が参加して2015年下期の業種別部会長シンポジウムの発表資料作成で意見交換会を開催、参加者は「2015年上期の回顧と2015年下期の展望」、副題: 「必ず復活!ブラジル経済 日系企業はどう立ち向かうか 」について自社のドラフト資料を基に発表した。
2015年上期の回顧では、連邦警察の特別捜査「ラヴァ・ジャット作戦」によるペトロブラス石油公社の汚職問題がゼネコン大手の多くの幹部逮捕の影響で、インフラ投資部門プロジェクトへの鉄鋼製品の供給問題、機械・装置部門もラヴァ・ジャット作戦の影響で大きな打撃を受けており、新規案件の停滞、造船問題解決のためのタスクフォースの形成、インフレ指数上昇、政策誘導金利(Selic)の上昇、ドル高の為替、失業率の増加、困難な資金調達など過去に例のないほどの落ち込みを記録していることが話題となった。
2015年下期の展望では、「ラヴァ・ジャット作戦」による今後数年間にわたるブラジル経済への悪影響、2018年以降にずれ込む国内景気の回復、米国格付け会社によるブラジル国債の格下げの可能性、アルゼンチンやベネズエラの経済危機の影響、中国経済の動向、鉄鉱石や石油の国際コモディティ価格の行方、プレソルト原油開発への期待、製鉄設備の大型案件の先送り、ジウマ政権の先行き不透明感、レイオフや集団休暇の動向、困難が予想される賃上げ交渉、連立与党による国会審議の動向、上半期に引き続いて経済回復の見通しは不透明感が増加していることなどが挙げられた。
参加者は渡辺部会長(カワサキ)、石坂副部会長(メタルワン)、成塚副部会長(キョーセラ)、知屋城氏(三菱重工)、井川氏 (Amada do Brasil)、牧野氏(CBC)、根岸氏(AZBIL)、木村氏(KITO)、本田氏(カワサキ)、片山氏(MHI)、中尾氏(Komatsu)、遠藤氏 (NAGAWA)、伊藤氏(SINTO)、元山氏(極東貿易)、粟嶋氏(タカラベルモント)、北原氏(ヤンマー)、池辺氏(Hitachi South America)、末次氏(オリエンタルモーター)、中富副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、天谷アドバイザー、吉田調査員、大角編集担当
左から石坂副部会長(メタルワン)/渡辺部会長(カワサキ)
Fotos: Rubens Ito / CCIJB