今年2回目の貿易部会(伊吹 洋二部会長)のメディカル分科会(藤田誠分科会長)は、2014年3月24日午後4時から5時30分まで16人が参加して開催、初めに藤田誠分科会長は、2月22日厚労省との会合のフィードバックについて、会合には厚生労働省から佐原康之 管理官並びに近藤英幸 調整官、坪井俊宣 領事、ジェトロの石田靖博 所長、ジャイカの室澤智史 所長、遠藤浩昭 次長、平田藤義 事務局長、メディカル分科会メンバー11人が参加したと報告を行った。
2月25日の厚労省・ANVISAとの面談は、ブラジリアANVISA庁舎内でANVISA側からバルバノ長官、パウラ国際部長他4名 、日本側からPMDA近藤理事長、中島国際部長、 厚労省医政局佐原医療統括管理官、同医薬局近藤調整官 在ブラジル日本大使館片平公使参事官、金子一等書記官が参加して開催された。
議事概要では第1部の規制当局間の協力として、ANVISAから組織の概要について説明があり、PMDAから、日本における過去5年程度の審査迅速化に向けた取り組み、医療機器規制制度の概要(法改正を含む)等に ついて説明があった。
近藤理事長は、ANVISAとより緊密な関係となれるようその方策を検討したいと発言し、バルバノ長官からも、PMDAとANVISAによる規制当局間の協力の深化 は両国にとって望ましいとの発言あり、薬局方、GMP、審査の迅速化など双方の関心事を整理しつつ、協力活動に関する 計画を作成することで合意した。具体的な協力活動には、専門家間の意見交換やワークショップの開催などが考え られ、Working Levelで具体的な活動方法を検討していくこととなり、このような取り 組みを通じて、ANVISAの審査の迅速化等を支援する予定となっている。
第2部の医療の国際展開関連では、厚労省から日本の医療機器・医薬品業界からのANVISAに対する要望事項を伝達し、バルバノ長官より、日系企業の懸念は理解するので訪日の機会をとらえて、 医薬品及び医療機器産業界と意見交換をしたいとの申出があった。訪日時には 意見交換の場をアレンジする予定であり、さらに、バルバノ長官より、訪日とは別に、在伯の産業界代表とANVISAでの意見交換の場を持つことも可能であり、在伯日本大使館を通じてアレンジ してもらえれば、との提案があった。
今後の予定としてANVISA長官表敬訪問、ANVISAと分科会間で定期的な実務会合の実現 、また企業の困っている点についての話し合いの場の実現 、ANVISA長官の訪日では 日本並びに日本の品質の熟知や許認可審査期間の改善窓口となることなどが報告され、ANVISAに関するヒヤリングアンケート調査の必要性などで積極的な意見交換が行われ、また坪井領事から「新経済成長大国の医療補償制度見関する調査研究-ブラジルの医療補償制度-報告書」2部が商工会議所に贈呈され、貴重な資料であるために、メディカル分科会メンバーに広く活用できるように希望者にコピー配布の手配を行うことで同意を得ている。
参加者は藤田分科会長(テルモ)、栗田副分科会長(日本光電)、荻原氏(味の素)、松下氏(フジフイルム)、神原氏(コニカ ミノルタ)、田渕氏(クラシキ)、板垣氏(パナメジカル)、福田氏(オムロン ヘルスケア ブラジル)、浅井氏(三井物 産)、横内氏(テルモ)、平野氏(テルモ)、安井氏(東レ)、石井氏(東芝メディカル)、坪井領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、大角編集長
左から栗田副分科会長(日本光電)/藤田分科会長(テルモ)
Fotos: Rubens Ito / CCIJB