化学品部会(友納睦樹部会長)は、2014年2月12日午後3時から5時30分まで21人が参加して開催、2月20日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料作成で、参加者は自社の2012年の回顧と今年上期の展望について発表した。
2013年の回顧では、新規顧客の開拓、ドル高の為替による原材料の高騰、進む業界再編、人件費の高騰、物価上昇による価格転嫁、金利高、価格競争増加に伴う市場価格の低下、ユーロ高とアジアからの安価な製品の流入、生産性を上回る労務費の上昇、合理化によるSGA圧縮、レアル安によるドル建て輸入ビジネスの苦戦、ANVISAの許認可の遅れによる新製品の発売の遅れ、新ブランド導入による売り上げ増、大規模デモ発生による購買力の低下、日本製品の市場認知アップ、高温による害虫多発生、中国製品との競合継続、困難な優秀な人材確保などが話題に挙がった。
今年上期の展望では、円安による日本製品の競争力向上、ワールドカップ開催による工場稼働日の減少並びに販売機会の喪失、レアル安の為替による輸入減、設備投資による合理化効果、ドル高傾向の継続、売上増加を上回る給与ベースアップでの収益減少、メキシコ・アルゼンチンへの輸出開始、借入金過剰、クレジットの延滞率の増加懸念、高関税などの保護主義政策、抗議デモによる国内経済の停滞などが挙げられた。
また副題の「どうしたブラジル経済 W杯と総選挙のインパクト」では、全体的にインパクトはないと回答したが、航空機やホテル関連産業や印刷物・塗料など一部のセクターでの選挙の需要はあるが、工場の稼働日並びに影響日数の減少による生産や販売の減少、懸念される全国的な抗議デモの再発など悪影響の方を懸念する声が多かった。
参加者は、友納部会長(フジフイルム)、藤下副部会長(ハリマ化成)、高橋副部会長(K- I ケミカル)、古田副部会長(スリーボンド)、滝沢氏(久光製薬)、小笠原氏(JX Nippon Oil & Energy)、工藤氏(Kaneka)、辻氏(長瀬産業)、井上氏(栗田工業)、岡部氏(三井化学)、早乙女氏(パイロットペン)、谷山氏(ロート製薬)、松下氏(住友化学)、池田氏(住友化学)、海原氏(住友コーポレーション)、石井氏(東洋インキ)、河田氏(東レ)、森本氏(宇部ラテン アメリカ)、坪井領事(在サンパウロ日本国 総領事館)、平田事務局長、大角編集長
左から藤下副部会長(ハリマ化成)/古田副部会長(スリーボンド)/高橋副部会長(K- I ケミカル)/友納部会長(フジフイルム)
Fotos: Rubens Ito/CCIJB