17日発表の中銀の今年第4四半期のインフレレポートによると、2020年のGDP伸び率は、前回予想のマイナス5.0%からマイナス4.4%と大幅な上方修正を行った。
しかしCOVID-19パンデミックの終息の不透明感の増加、来年度の予算法の見直し、遅れている構造改革などのシナリオで、中銀は2021年のGDP伸び率は、前回予想の3.9%増加から3.8%増加と若干の下方修正を余儀なくされている。
今年のGDP伸び率が前回予想のマイナス5.0%からマイナス4.4%と大幅な上方修正の要因として、今年の農畜産部門のGDP伸び率は、大豆生産など穀物生産の更新が牽引して、前回予想の1.3%増加から2.3%増加と大幅に上昇修正されている。
また中銀は今年の鉱工業部門のGDP伸び率を、COVID-19パンデミックによる生産中止要請の緩和で、輸送セクターがマイナス7.7%からマイナス5.0%の上方修正に伴って、前回予想のマイナス4.7%からマイナス3.6%に上方修正されている。
また今年のサービス部門のGDP伸び率は、金融関連仲介サービスセクターが前回予想の2.3%から4.7%増加、不動産・賃貸サービスセクターも1.4~2.5%増加が牽引して、前回予想のマイナス5.2%からマイナス4.8%に上方修正されている。
一方サービス部門でも輸送・輸送補助サービス・郵便サービスセクターは、公共交通や航空機部門の輸送回復が予想よりも遅れているために、前回予想のマイナス7.1%からマイナス9.7%に下方修正されている。
また前期同様に一般家庭向けサービスセクターはマイナス4.6%からマイナス6.0%、連邦政府の消費セクターもマイナス4.2%からマイナス4.8%とそれぞれ下方修正されている。
今年の民間部門の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)は、伝統的に最終四半期は回復するためにマイナス6.6%からマイナス4.4%と上方修正されている。
今年の資本財・サービスの輸出は、前回予想のマイナス1.8%からマイナス2.1%、資本財・サービスの輸入は前回予想のマイナス11.1%からマイナス12.8%とそれぞれ悪化すると予想されている。