ブラジル地理統計院(IBGE)の鉱工業部門生産調査(PIM)によると、鉱工業部門はCOVID-19パンデミックによる今年3月及び4月の壊滅的な減少から5月から5ヶ月連続増加を記録、2020年9月の鉱工業生産は前月比2.6%増加、今年5月以降の5か月間の鉱工業部門の累積生産は、COVID-19パンデミック前の2月の水準を0.2%上回っている。
今年5月から9月までの5か月間の鉱工業部門の累計生産は37.5%増加して、COVID-19パンデミックでもろに影響を受けた3月並びに4月の落ち込みを補っており、パンデミック前の2月の生産レベルも僅かながら上回って回復を記録している。
エコノミストにとって、9月の鉱工業生産の前月比2.6%増加は第3四半期の景気回復の確認に繋がっているが、IBGEは鉱業部門の成長の継続性は未だに確認できないと警告。現在の生産レベルは2011年5月の水準を15.9%も下回っている。
今年初め9か月間の鉱工業部門生産はマイナス7.20%、9月の過去12か月間ではマイナス5.50%、7月から9月の四半期の月間平均生産は4.80%増加を記録している。9月の鉱工業生産は前月比2.6%増加、前年同月比3.4%増加、今年初め9か月間ではマイナス7.2%、9月の過去12か月間ではマイナス5.5%であった。
前期同様に資本財セクターは7.0%増加、マイナス2.0%、マイナス17.9%、マイナス14.4%、中間財セクターは1.3%、5.5%、マイナス3.1%、マイナス2.7%であった。
また前期同様に消費財セクターは4.6%、1.9%、マイナス11.8%、マイナス8.2%、そのうち耐久消費財セクターは10.7%、2.2%、マイナス26.7%、マイナス19.4%、非耐久消費財セクターは3.7%、1.8%、マイナス7.6%、マイナス5.1%であった。
9月の鉱工業生産は前月比2.6%増加、調査対象の26セクターのうち22セクターで増加を記録、特に自動車セクターは前月比14.1%の大幅増加を記録。今年5月~9月の5か月間では1042.6%増加したにも拘らず、今年2月のレベルよりも依然として12.8%下回っている。
また9月の機械・装置セクタ生産は前月比で12.6%増加、繊維・衣類・アクセサリーセクターは16.5%、皮革・履物セクターは17.1%とそれぞれ二桁台を増加を記録している。
また食品セクターは1.2%、金属セクター3.5%、非鉄金属セクターは4.2%、機械・装置・電気材料セクターは5.9%、医薬品・医化学セクター6.2%、紙・パルプセクターは3.7%、情報機器・光学機械セクターは5.9%、石油派生品・燃料セクターは1.0%、ゴム・プラスティックセクターは3.2%それぞれ増加を記録している。