中国やインドなどの新興国の食糧需要の増加に伴う耕地面積の拡大で、3大要素の窒素・リン酸・カリで構成される肥料の生産が必要不可欠となってきており、今年の世界の肥料生産は、前年比2.4%増加の1億8,110万トンが見込まれている。
世界肥料協会(IFA)では、今年の米国の肥料需要はトウモロコシ並びに小麦、大豆の増産に伴う耕地面積の拡大で、肥料の需要も拡大すると見込んでいる。
IFA協会では、今年のリン酸の世界の需要は前年比3.2%増加の4,210万トン、カリは3.1%増加の3,010万トン、窒素は2.0%増加の1億690万トンを見込んでいる。
北半球では、米国並びに中国、インドでの穀物増産のために、耕地面積の拡大に伴って肥料の需要も拡大すると予想されており、南半球では、ブラジルの耕地面積拡大で肥料の需要が拡大する。
昨年のブラジル国内の肥料販売は2,800万トンであったが、需要の70%は輸入肥料に依存しているために、国内での増産が急がれており、ヴァーレ社並びにペトロブラスの両社は2016年までに130億ドルを投資する。
IFA協会によると、ブラジルの肥料需要は年間平均6.0%増加と世界平均の1.0%を大幅に上回り、一方中国は3.0%、米国は1.5%とそれぞれ増加している。
2016年までの肥料増産のためのプロジェクト数は世界で250件、880億ドルが投資されて1億8,300万トンまで増産の予定、ブラジルの投資総額は世界全体の15%を占めている。(2012年3月19日付けヴァロール紙)